「主人公の親友・はまりんが1番共感できるキャラクターかも」
――たしかにミステリーですね(笑)。エピソードを重ねるごとに、2人の会話以外のシーンも増えて、いろんなクラスメイトが絡んできて、学園群像ドラマ的なおもしろさもでてきましたね。個人的には東くんをいじる女子3人組がツボなんですが……。
ろびこ いろんな人たちがいたら楽しいなあと思って。3人娘に関しては、相沢さんとは違う、もっとくだけた女の子の意見をいってくれる人がいたらなあという思いもありました。はまりんもそうなんですけど、彼女の場合はもうちょっと内向的な、いち文化系女子の視点でしょうか。
――相沢さんとはまりんの関係は素敵ですよね。友達に彼氏ができると彼氏のほうに嫉妬して冷たく当たったり、あったなーって。
ろびこ 学生の頃、こういうのありましたよね。女の子って、同性でもすごく好きだったり憧れたりすると、友情と恋愛の境目が曖昧になるというか、自分にとってその人がすごく特別っていう意味で「大好き」になっちゃうんじゃないかなと。はまりんはもしかしたら、このマンガで自分が一番共感できるキャラかもしれません。一番仲のいい友人が結婚したときの気持ちが入ってますね。
――環くんも本当に悪気がない天然モテ男で憎めないのですが、彼に対する東くんと相沢さんの評価がまったく違うのもケッサクです。環くんに関しては今後、東くんの恋のライバルになりそうな予感もありますが……。
ろびこ どうでしょうね。ライバルになるかどうかは今後の展開次第ですが、東くんとは違う男の子の意見として環にも出番があるといいなと思います。第3巻でも、また舞台が新しい場所に移って、2人の会話にも新たなものが見られると思います。相沢さんと東くんの恋や、その周りにも、もしかしたら少し変化があるかもしれません。これからもがんばりますので、ぜひ、読んでみていただけるとうれしいです!
『僕と君の大切な話』第3巻
ろびこ 講談社 ¥429+税
(2017年11月17日発売)
第4巻は2018年7月頃に発売予定です!
祝・2018年4月27日公開! 映画『となりの怪物くん』
ろびこ先生がオススメする注目シーンは?
――最後に、前作『となりの怪物くん』がご自身の作品で初実写化ということで、個人的にもとても楽しみです。
『となりの怪物くん』第1巻
ろびこ 講談社 ¥429+税
(2009年1月13日発売)
ろびこ じつは『となりの怪物くん』の連載中に一度お話をいただいたことがあって。でもその時は自分のマンガが引っぱられてしまいそうだったので辞退させてもらってたんですよ。でも観てみたい気持ちはもちろんあったので……あとでもったいないことしたなあと思いました(笑)。連載の終わった作品が、こうやってまた光をあててもらえて、本当にうれしいです。
――今もなお実写化を望む声が多いのも納得のすばらしい作品だと思います! そんななかでの、まさに旬の俳優陣・スタッフでの映像化ということでかなり反響が大きかったのではないですか?
ろびこ 映画の制作にはまったく関わっていないので、私もたぶんみなさんと同じようにキャスティングや脚本をを見て驚いたり喜んだりしていましたね。
『となりの怪物くん』は全13巻の物語なのですが、これを2時間弱という映画の尺にきれいにまとめるのはとてもたいへんだったと思うので、かかわってくださったすべての方に感謝しています。
――たしかに雫とハルの物語が映画でどのように描かれるのかはとっても気になります! ろびこ先生の注目ポイントや、見どころを教えてください。
ろびこ 映像や演出が美しくって、役者さんたちの演技がすばらしいです。個人的には原作にないシーンや、原作と違うところがことごとくおもしろくて。きっと原作を知っている方も知らない方も楽しめる作品になっていると思います!
見どころは、ラストと開始5分のシーンですね。強烈に印象に残っています。ぜひ映画館で味わってください!
――今回は貴重なお話をありがとうございました!
取材・構成:井口啓子
<インタビュー第1弾も要チェック!>
【インタビュー】ろびこ『僕と君の大切な話』 祝!映画『となりの怪物くん』公開! 著者・ろびこ先生の新作は少女マンガタッチの”会話劇”!? 作品の誕生秘話や、ネタづくりの秘密に迫る! (前編)