1年365日、そのどれもが何かの記念日です。
そんな「きょうは何の日?」にちなんだマンガを紹介するコラムが「きょうのマンガ」コーナー。
毎日、その日が始まる午前0時ちょうどに更新されている「このマンガがすごい!」の人気コーナーです。この記事では、2016年に配信された「きょうのマンガ」から、来週1週間の「きょうのマンガ」をまとめて紹介しちゃいます!
この「きょうのマンガまとめ」は前週の日曜日に、“来週読むべきマンガ”をお知らせしまーす♪
もちろん、毎日の「きょうのマンガ」は、今までどおり、日々更新していきますよー。
それでは、5月29日~6月4日までの「きょうのマンガ」をどうぞ!
5月29日~6月4日の「きょうのマンガ」
5月29日 内田百閒(小説家)とフランツ・バルツァー(鉄道技術者)の誕生日
『阿房列車 1号』
内田百閒(作) 一條裕子(画) 小学館 ¥1,000+税
5月29日はフランツ・バルツァーと内田百閒の誕生日。
「え、だれ?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、この2人をつなぐキーワードは、ズバリ「鉄道」! フランツ・バルツァーは明治の鉄道開発に携わった“お雇い外国人”、そして小説家・内田百閒は、いわゆる“鉄オタ”だったのです!というわけで本日は、“鉄オタ”の大先輩たる内田百閒が、自身の鉄道体験をまとめた紀行文『阿房列車』のマンガ版をご紹介します。
戦後直後の昭和20年代から30年代にかけての、緩やかな鉄道旅の光景と人々を描く本作。
作画・一條裕子のレトロ調なタッチが内容にバツグンにマッチしています!
ところで、“鉄オタ”といっても「撮り鉄」、「乗り鉄」と様々なジャンルがあるわけですが、内田百閒はというと…… 作品内容から、もうおわかりですよね?
5月30日 火星探査機「マリナー9号」が打ち上げられた日
『度胸星』 第1巻
山田芳裕 小学館 ¥505+税
1971年の5月30日、アメリカの火星探査機「マリナー9号」が打ち上げられました。
「宇宙」と書いて、「ゆめ」と読む! そのくらいに夢あふれる宇宙のなかでも、もっとも身近な惑星「火星」は、フィクションにもたびたび描かれる、いわば身近な夢の地です。たとえば、『このマンガがすごい!2013』オトコ編1位のゴキブリだらけの火星(これは悪夢ですが)とか。そんな火星が大きく扱われるのが、『度胸星』。
火星の大地に降り立つも、消息を絶った宇宙飛行士たち。彼らを救うべく、新たなクルー候補生たちは過酷な訓練に挑む! 同時に、火星に取り残された宇宙飛行士サイドの物語も描かれるのですが、そこには驚愕の出会いが……!?
5月31日 ビッグ・ベンが動き始めた日
『プリーズ、ジーヴス』 第1巻
P.G.ウッドハウス(作) 勝田文(画) 森村たまき(訳) 白泉社 ¥590+税
イギリスといえばロンドン、ロンドンといえば時計塔。
そう、1859年の5月31日は、ロンドン・ウェストミンスター宮殿のビッグ・ベンの大時計が動き始めた日です。じつは、ビッグ・ベンの鐘の音は、日本人なら必ず聞いたことのある「あのメロディ」の大元なのだとか(ヒントは、学校! 答えは、記事の続きに書かれています!)。さて、ロンドン、否、イギリスの象徴ともいえるビッグ・ベンですが、イギリスの象徴といえばこれも忘れられない!
そう、ジェントルでダンディな執事です!ということで、19世紀の英国貴族とその執事を描いた『プリーズ・ジーヴス』をご紹介!
主人公は脳天気な貴族・バーティー。そして、その暮らしのすべてを切り盛りする敏腕執事・ジーヴス。ちょっと抜けてるバーティーのまわりのハプニングを、ジーヴスが次々と解決していきます。
イギリスならではの皮肉のきいたユーモアをご堪能あれ!!
6月1日 小田急電鉄(2代目)が発足した日
『鉄道少女漫画』
中村明日美子 白泉社 ¥714+税
6月1日は、小田急電鉄が発足した日です。
いわずもがな、ロマンスカーや新宿の混雑で有名な「小田急線」を擁し、鉄道ファンのみならず、多くの人に知られ愛されている鉄道会社です。
そんな記念日にご紹介するのは、小田急線を舞台にした『鉄道少女漫画』です。
小田急線を舞台としたオムニバスストーリーである本作。描くは、繊細なタッチで人気の中村明日美子です。
3日前にご紹介の『阿房列車 1号』も、「鉄道」がテーマでしたが、その違いは……タイトルに隠されている!
「少女漫画」をタイトルに冠すということは……そう、本作の主軸はみんな大好き「L・O・V・E」 !?
6月2日 路地の日
『伊藤潤二傑作集6 路地裏』
伊藤潤二 朝日新聞出版 ¥1,000+税
6月2日は「路地の日」。6(ろ)・2(じ)の語呂合わせによる記念日です。
路地のよさを見直そうと、長野県下諏訪町の有志「路地を歩く会」が制定しました。見知らぬ路地には、まだ知らない発見がある一方、何かこの世ならざるどこかにつながっていそうな不安と期待もつきまといます。
そんな、「路地」につきまとう不安を、ホラーマンガの名手・伊藤潤二はどう描いたのでしょうか?
青年・石田が、下宿の隣に見つけた、袋小路になった路地。その出口は高い塀で閉ざされ、だれも出入りできないはず。
しかし、そこから子どもたちが遊んでいるらしい声が聞こえるようになり、それはやがて……。
6月3日 “走る爆弾娘”が逮捕された日
『タムのなんでもカプセル6 MADONNAに告ぐ』
田村由美 小学館 ¥379+税
2012年6月3日、“走る爆弾娘”が逮捕されました。「???」という感じですか!? ええ、私もです。
じつは、“走る爆弾娘”とは、オウム真理教の元信者・菊地直子容疑者に、かつてマスコミがつけた異名なのです!
いったいどういう由来からこんな異名がついたのかは、記事の続きをごらんください。さて、そんな“走る爆弾娘”ですが、まさしくそれが登場するのが『BASARA』『7SEEDS』 の田村由美先生の短編集『MADONNAに告ぐ』です。
主人公・水沢かれんの誕生日に起こった爆破事件。それを機に、彼女は衝撃の事実を知ることとなります。
なんと、「自身の体内にも、◯◯が埋め込まれている」!?
6月4日 「虫歯予防デー」だった日
『ほたる ~真夜中の歯科医~』 第1巻
高田靖彦 日本文芸社 ¥590+税
6月4日は「(旧)虫歯予防デー」です。6(む)・4(し)の語呂合わせから、日本歯科医師会が記念日として実施していました。
虫歯予防、ちゃんとしていますか?意外に大人になっても歯医者が苦手な方もいるのではないでしょうか?……あれ、なんで(旧)がつくのかって?
じつはこの日を起点に、6月4日~10日までに虫歯予防のキャンペーンが行われているのですが、その名前が変遷につぐ変遷を経ているからなのです。ともあれ、虫歯予防といえば歯医者さんなわけですが、そんなマンガあるのか……?
あるんだな、これが。『ほたる ~真夜中の歯科医~』でございます!
腕利きだが、偏屈者の歯科医・保田留脩(ほたどめ・おさむ)と、そのもとに訪れる様々な患者たちを描いた本作。
保田留家の居間に飾られる色紙には、「歯の痛みは 暮らしの痛み」と描かれてていますが、その意味するところは……