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「青春といえば汗、涙、そして何より“血”!! ――”青春サスペンス”マンガ」ベスト10【このマンガがすごい!編集部が勝手に選ぶ】【リコメンド特集】

2017/08/18


祝・ランクイン作品『異常者の愛』ロングレビュー掲載!
”青春サスペンス”マンガランキングをもう一度チェック !!

先日発表された、”青春サスペンス”マンガランキング。その第4位に見事ランクインした『異常者の愛』ロングレビューが「このマンガがすごい!WEB」で掲載中!
まだ見ぬ注目作品がランキングに眠っているかも……ということで、ランキングを再掲!! “青春”の代名詞たる夏も、もうすぐおしまい。アツい夏が終わる前に、心震える“青春サスペンス”マンガを、もう一度チェックしてくれ!!

What's “青春サスペンス”マンガランキング!?

“青春”という言葉を聞いてあなたはどんな情景をイメージするだろうか。100人に聞けば100とおりの答えが返ってくるだろうが、かの文豪・坂口安吾は青春についてこのように述べた。

「青春ほど、死の翳を負ひ、死と背中合せな時期はない。」

そう、“青春”はいつだって死と隣りあわせ! だからたまたま人を殺してしまったり、突然友人や恋人が理不尽に殺されたりするのだって、充分ありうることなのだ……!!

そんなわけで今回は青春まっさかりの青少年たちが殺人あり、流血あり、犯罪ありのサスペンスな世界に足を踏み込んでしまう作品を集め、勝手にランキングしてみたぞ!!
※グロいのが苦手っていう人は薄目で見てね!

■1位 人を殺したという過去。それは5人だけの秘密のはずだった――

『骨が腐るまで』 内海八重

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『骨が腐るまで』 第1巻
内海八重 講談社

普通に高校生活を楽しんでいるように見える、中村信太郎とその幼なじみたち。だが、彼ら5人は決して人には言えない秘密を抱えていた。それは5年前の11歳の夏に“人を殺したこと”。そして毎年夏祭りの夜に死体を埋めた場所に行き、友情を裏切らぬ儀式をすることだ。
だが、その年の夏はいつもと違った。隠していたはずの白骨化した死体は消え失せ、そこへ何者かからの脅迫電話がかかってくる。

弱みを握られた5人が脅迫者の指定したアパートへ向かうと、そこで待っていたのは浴槽に浮かぶ死体。驚愕する5人だが、脅迫者はさらにその死体をバラバラにしろと命じてきて……。

思春期の男女という恋と友情の板挟みで、ただでさえいろいろこじれそうな関係だというのに、人を殺したという過去、自分たちしか知らないはずの秘密の漏洩、さらに何者かによる脅迫という要素が絡み、美しかったはずの5人の友情は徐々に崩れていく。
それでも5人は脅迫者の正体を暴こうとするが、それはかえって脅迫者の反感を買い、事態はより最悪なほうに進んでしまう……。 友情が腐り落ちるのが先か、脅迫者の正体が明かされるのが先か。
地獄と化した5人の青春はどこへたどりつくのか?


黙々と死体を解体していた5人。だが、隠していた死体の顔を見てしまった瞬間、こらえていたものが一気に噴き出す!

黙々と死体を解体していた5人。だが、隠していた死体の顔を見てしまった瞬間、こらえていたものが一気に噴き出す!


【最新第4巻の日刊マンガガイドレビューはコチラ】

≪『骨が腐るまで』は、「マンガボックス」にて大好評連載中!  マンガは、こちらから!!≫

©︎内海八重/講談社

■2位 現代のクズ男子による罪と罰

『僕たちがやりました』 金城宗幸(作) 荒木光(画)

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『僕たちがやりました』 第1巻
金城宗幸(作) 荒木光(画) 講談社

「そこそこ」の生活を送れればそれでいいと思っていた、高校生の増渕トビオ。彼は同級生2人、そしてOBなのに勝手に学校に出入りしているパイセンとつるんで、なんとなく毎日を過ごしていた。連載当初は高校生男子のしょうもない“青春”を描いた作品かと思いきや、仲間がヤンキーにボコられた仕返しに、そのヤンキーたちの高校に小さな爆弾を仕かけてから話は一変。軽いイタズラだったはずなのに、爆発がプロパンガスに引火して大爆発を引き起こし、死傷者が多数の大惨事に……!

『このマンガがすごい!2017』オトコ編第11位にも堂々ランクインし、先日完結したばかりの本作。実写ドラマも大人気放送中だ。
登場人物はよくも悪くもバカばかりで、軽薄なノリに見えるのだが、やらかしてしまったことは超重大。当初はパイセンの金の力で海外逃亡なんて甘いことを目論んでいたトビオたちだが、そのパイセンも逮捕されてしまい、逃げ場はなし。さらに時間が経つにつれて溢れ出していく罪の意識。

衝撃的な展開が連続し先の読めないストーリーが注目された本作だが、はたして彼らは自分たちの罪をどのように向きあい清算していくのか。「そこそこ」とは縁遠くなってしまった彼らの結末を、見届けるべし。


ちょっと驚かしてやるだけのつもりだったのに……。これをきっかけに4人の運命は急転直下。

ちょっと驚かしてやるだけのつもりだったのに……。これをきっかけに4人の運命は急転直下。


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©︎金城宗幸・荒木光/講談社

■3位 田舎の中学校で起きた残酷ないじめ、そして凄惨な復讐劇

『ミスミソウ』 押切蓮介

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『ミスミソウ 完全版』 上巻
押切蓮介 双葉社

廃校寸前の田舎の中学校に転校してきた、野咲春花。あと半年で卒業というタイミングで、彼女を待っていたのはクラスメートからの激しいいじめだった。最初は黙って耐えていた春花だったが、いじめはどんどんエスカレートし、やがて家を燃やされるといういじめなどという生やさしい言葉ではすまない事態へ。
この火事によって両親は亡くなり、妹は全身に火傷を負って意識不明の重体に。ここまででも辛すぎるのに、本作の本番はここから。家族を殺され鬼になった春花はクラスメートへの復讐を開始する。

いっさいのためらいを見せず確実に殺す気で復讐を実行する春花だが、そこには爽快感や達成感などかけらもなく、読んでいて、ただただやりきれなさがつのるばかり。同じ作者の『ハイスコアガール』のような内容を期待して読むとたいへんなことになってしまうので、要注意だ!
女子中学生が主人公なのに、友情や恋愛といった要素はほとんどない(あるといえばあるのだが……)壮絶すぎる本作、なんと来年実写映画化するとのこと。この凄惨すぎる内容をはたしてどこまで実写で再現できるのか。こちらも注目である。


目の前のクラスメートが家を放火した犯人だと知った春花。この瞬間、彼女の復讐劇が始まる。

目の前のクラスメートが家を放火した犯人だと知った春花。この瞬間、彼女の復讐劇が始まる。


©押切蓮介/双葉社

単行本情報

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